所有者のSGEグロファミリーがこのワイナリーを購入したのは19世紀に遡ります。鉄分を含む僅か７haの砂利質土壌に平均樹齢50年以上のメルローが栽培されており、メルロー100％の古典的なポムロルワインを作り続けています。このようなワインを造ることができるシャトーは数少ないもので、日本ではあまり知られていない隠れた銘醸ワインです。

古典的ポムロルの醸造と味わい

発酵は約1ヵ月間、ポンピングオーバーは何度も行い、12月には毎年3分の1ずつ更新されるオーク樽に移し（低温のために自然に清澄）12～18ヵ月間熟成されます。卵白で清澄を行い、軽く濾過してから瓶詰めされます。ワインはメルローらしい土のノーズ、プラムやブラックチェリーなどの赤い果実、スパイシーなタッチでクリーミー。ソフトなタンニンとバランスの取れた構造を有する、絹のようなフルーティで強烈で濃醇な仕上りが特長です。長い余韻を持つ古典的なポムロルといえます。現地ではロースト肉、コルビーチェダー、カマンベール、ブリーなどの癖のあるフロマージュや、鴨のコンフィ、ラム、鹿肉などのジビエと良くマッチングされています。