シャトー マルゴー 1983

シャトー マルゴー 1983

  • ファーストラベル
  • フルボディ
  • 750ml-フル
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商品コード 20100314

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taste

flavor

カシス

キノコ

バニラ

Wine Spec

原産国
フランス
原産地呼称
AOC マルゴー
生産者
シャトー マルゴー
格付
第1級
ヴィンテージ
1983年
セパージュ
カベルネ・ソーヴィニヨン75%/メルロー20%/カベルネ・フラン5%/プティ・ヴェルド5%(作付け比率)
ランク
ファーストラベル
容量
750ml
タイプ
スティル
ボディ
フルボディ
輸入元
当店直輸入
フードペアリング
肉料理

Introduction

1980年代マルゴーの偉大なヴィンテージ

1983年のマルゴーアペラシオンはこの年に作られたボルドーワインの中でも最高のワインが多く生産された年となりました。シャトー・マルゴーを含め、パルメ、ローザン・セグラが復活。ディッサン、ブラーヌ・カントナックが壮大なワインを造るなど、1980年代で最も偉大なマルゴーワインのヴィンテージとして語り継がれています。またロバート・パーカー氏評により、シャトー・マルゴー1983年はこの年のベストワインにセレクトされています。誕生日や記念日用のヴィンテージワインとしても稀少な価値ある1本です。

Tasting Notes

公開媒体 Bordeaux Book, 4th Edition, The Wine Advocate

著者 Robert M. Parker, Jr.

評価時期 2002年12月

スコア 96

飲み頃 2003 - 2020

As I have noted consistently, this can be a breathtaking wine, but having tasted it close to a dozen times since the last edition of this book, over half the bottles were marred by tainted corks. In fact, one would almost wonder if there was TCA problem in part of the wine storage area. The percentage of corked half-bottles is even higher than in the regular format. However, when clean this 1983, which has seemingly reached full maturity far faster than I would have guessed a mere four years ago, has a dense, murky plum/purple color and a gorgeous nose of smoked herbs, damp earth, mushrooms, and sweet creme de cassis intermixed with vanilla and violets The wine is medium to full-bodied, deep, rich, and powerful, with sweet tannins and loads of fruit concentration. ~~《以下、翻訳文》~~一貫して記してきたように、息をのむワインになりうるが、本書第3版以降1ダース近くも試飲してきたうちの半分以上の瓶が汚染されたコルクの為に台無になっていた。 事実、ワイン貯蔵庫の一部にTCAの問題でもあったのではないかと思いたくなる。 コルクのせいで変質しているハ-フボトルの比率はレギュラーボトルよりも更に高い。 ただし、きれいなものは、私がほんの4年前に推測したよりはるかに早く十分な飲み頃に達したようだ。濃厚なくすんだプラム/紫色をしており、ゴージャスなノーズは燻したハーブ、 湿った土、マッシュルーム、甘いクレム・ド・カシスと混ざり合ったバニラやスミレを思わせる。 ミディアムからフルボディで、深みがあり豊かで力強い。タンニンは甘く、果実味の凝縮感たっぷりである。

公開媒体 Bordeaux Book, 3rd Edition, The Wine Advocate

著者 Robert M. Parker, Jr.

評価時期 1997年9月

スコア 96

飲み頃 2002 - 2030

The 1983 Margaux is a breathtaking wine. The Cabernet Sauvignon grapes achieved perfect maturity in 1983, and the result is an astonishingly rich, concentrated, atypically powerful and tannic Margaux. The color is dark ruby, the aromas exude ripe cassis fruit, violets, and vanillin oakiness, and the flavors are extremely deep and long on the palate with a clean, incredibly long finish. This full-bodied, powerful wine remains stubbornly backward and at least 5-6 years away from maturity.~~《以下、翻訳文》~~息をのむほど素晴らしいワイン。カベルネ・ソーヴィニヨンは1983年に見事な実りを迎え、 その結果驚くばかりの豊かさと凝縮味、例外的な力強さとタンニンを持つマルゴーが生まれた。 色は暗いルビー色で、熟したカシス、スミレ、ヴァニリン・オークのアロマを放ち、 極めて深みのある味わいが舌に長く残る。フィニッシュはすっきりして、信じられないほどの余韻がある。フルボディで力強いこのワインは、頑固且内向的で少なくとも5~6年は熟成しない。

Winery

シャトー マルゴー

メドック第1級の5大シャトーとして不動の地位に君臨しています。ボルドーワインの中でも最も女性的との評価を受けており「ワインの女王」と呼ばれています。その味わいは圧倒的凝縮感を誇り、全てにおいてパーフェクトな仕上がりです。誰もが一生に一度でも飲みたいと願うワインの一つと言えます。


シャトー・マルゴーの逸話

ルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人が宮廷に持ち込んだ事により名声が一気に広まったシャトー・マルゴーですが、その魅力は他の多くの著名人をも惹きつけるものでした。
マルクス主義者で知られるエンゲルスは「あなたにとって幸せとは」と聞かれ「シャトー マルゴー1848年」と答えたました。
「武器よさらば」「誰がために鐘は鳴る」「老人と海」等の小説で知られるヘミングウェイもまた、フランス滞在中にはシャトー マルゴーを愛飲し、生まれた孫娘にシャトー由来の名前を付けたのでした。また、ヘミングウェイはこの年に「老人と海」でノーベル文学賞を受賞しています。
映画「ソフィーの選択」では、ケビン・クライン演じるネイサンが「特別の日だから特別のワインを」と用意したのがシャトー マルゴー1937でした。メリル・ストリープ演じるソフィーは、一口含むと思わずこう言いうのでした「もしこの世で聖人のように清く生きて、そして死んだら、天上の楽園で飲ませてくれるのはこのワインよ。」
日本でもマルゴーは登場します。渡辺淳一の小説「失楽園」では、不倫関係にあった主人公とその愛人が最期に、このワインに毒を入れて二人は心中します。
これらのエピソードから、シャトーマルゴーというワインの偉業を強く感じることができます。これからも多くの人々を魅了し、憧れの対象として君臨し続けるでしょう。


大根畑から宮廷へ、そして格付第1級へ

12世紀頃、シャトーマルゴー付近の土地は「ラ モット ド マルゴー(マルゴーの小さな丘)」と呼ばれ、大根や穀物の畑としてメドック内の?せた土地と同じ扱いで利用されていました。16世紀にレスナック家が所有し始めた際に「水捌けの良いこの土地がワイン用ブドウの生産に向いているのでは」と葡萄栽培が始まった事からシャトーの成り立ちです。しかし、素晴らしい味わいは初めからのものではありませんでした。18世紀までは色が薄く水っぽいワインが普通でしたが、その原因が葡萄に付着する朝露である 事に当時の運営責任者ベロン氏が気付いたのです。土壌の重要性についても徐々に解明された事で、ワインの味わいはみるみる成長を遂げます。
18世紀末期に、大富豪ジョゼフ・ド・フュメルがシャトーマルゴーを所有した事で転換期が訪れます。その時代、ルイ15世の愛妾ポンパドゥール夫人がシャトー・ラフィットを宮廷に持ち込むことでラフィットが有名となりましたが、これと同様の現象を起こそうとした人物がいました。ポンパドゥール夫人の次の愛妾デュ・バリー夫人です。シャトーマルゴーの入手を考えた彼女は、シャトーオーナーフュメル氏の娘マリー・ルイーズに目を付け、義理の弟とマリー・ルイーズ結婚させる事で見事にシャトーマルゴーを手にするのでした。こうしてデュ・バリー夫人の愛飲ワインとしてシャトーマルゴーが名声を得ることとなったのです。しかし、デュ・バリー夫人の栄光の日々もフランス革命により幕を閉じることになります。ルイ15世に先立たれた後も上流社会に留まっていた夫人はシャトーを含む財産を差し押さえられ、ギロチン台へ送られたのでした。義理弟夫婦、フュメル氏も同様に革命により処刑されました。
その後にシャトーを所有したのはド・ラ・コロニラ侯爵です。彼は当時一流の建築家ルイ・コンブに依頼して、エチケットの絵柄にもなっている壮麗なギリシャ神殿風のシャトーの建物を1810年に完成させました。侯爵の死後はスペイン人のアレクサンドル・アグアド、そして その息子の再婚相手でスコットランド人女性のエミリー・マグドーネルへと所有者がかわっていきます。エミリーはナポレオン三世の妻ユージェニーに侍女として仕えました。そしてナポレオン3世の時代である1855年パリ万国博覧会にて、シャトーマルゴーはシャトーラフィットに次ぐ第1級第2位に格付けされたのでした。


受難の年月の末に

格付第1級の快挙を成し遂げたものの、ナポレオン3世の失脚と共に所有者エミリーはユージェニーとイギリスへ亡命せざるを得ない状況に立たされました。その後もフィロキセラによる病虫害や大恐慌などにより所有者は転々となります。1934年、シャトーはボルドーを代表するネゴシアン(仲買商)ジネステ家の所有となり、当初は投資・改良が行われましたが次第に評判を落とし、1974年の「ワインの大暴落」で大きな痛手を被って手放すことになります。
売りに出されたシャトーを、当初アメリカの酒販業者が買おうとしましたが、フランス政府が「シャトー マルゴーを外国人に売り渡す事は、エッフェル塔やモナ・リザを売却するようなことで、許されない」と介入し、最終的に1977年にギリシャ系アンドレ・メンツェロプーロスにより買い取られました。各国での事業で財を成し、フランスでもスーパーマーケット「フェリックス ポタン」を経営する実業家であったメンツェロプーロスは、シャトー購入後すぐに大規模な投資を行いブドウ畑の改良や醸造設備の刷新を行いました。またボルドー大学の醸造学者エミール・ペイノーを技術顧問に迎え、更なる品質の向上に努めました。その結果は直後の1978年ヴィンテージにすぐに現れ、シャトーマルゴーは 見事に復活を遂げたのです。1979年からはセカンドラベル「パヴィヨン ルージュ デュ シャトー マルゴー」の導入を開始します。1980年のメンツェロプーロスの死後は未亡人ローラ、そして娘のコリーヌ夫妻の所有となります。更に1983年からは支配人ポール・ポンタリエが運営に加わり、シャトーマルゴーのワイン生産体制は現在に至る磐石なものとなったのでした。


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